1972年のリチャード・ニクソン米大統領の訪中を記念して、中国はジャイアントパンダの「リンリン」と「シンシン」を米国に贈った(こちらからはジャコウウシを2頭贈呈、公平な貿易だと思う)。中国は私たちに何かを言おうとしてきたに違いない。北京語の「リン」が意味するゼロは、関税の正しい税率なのだから。昨年7月、ドナルド・トランプ米大統領とジャンクロード・ユンケル欧州委員長は「自動車以外の工業製品に対する関税ゼロ、非関税障壁ゼロ、補助金ゼロに向けて協力する」ことで合意した。これはまだ実現していないうえ、自動車は国家安全保障の脅威であり例外となっているが、両者の合意にはゼロがたくさんある。悲惨なことに、米中貿易戦争は手に負えない状況にあり、両国経済は減速している。米国は中国の輸入品2000億ドル相当に課す関税を10%から25%に引き上げたほか、3250億ドル分にも追加関税を発動するようだ。追加の制裁があれば、既に高い「iPhone(アイフォーン)」の価格がさらに200ドル上昇する。そんなことは誰も望んでいない。基本に立ち返る時だ。