フレームワーク30 DAY28 カッツ理論

 管理職にオススメの理論。管理職には三つの必要な能力があり、その重要度は職位が上がるに従って変化するというもの。ロバート・カッツ教授が提唱した。

 三つのスキルと職位の関係は次の図を見ると分かりやすい。

 まずは、テクニカルスキルだが、これは業務知識や業務遂行能力のこと。会計担当者にとっての経理・財務の知識、エンジニアにとってのプログラミングに当たる。

 次がヒューマンスキルで、対人関係能力。組織で働いている人ならば、誰にでも必須の能力だ。部下とのコミュニケーションがうまくできるかどうかや、動機付けをする力、交渉力、調整力などに当たる。

 最後は、コンセプチュアルスキル。物事を概念化して捉えたり、抽象的に考えたりする能力だ。

 カッツは、前出の図のように管理職の職位が上がるにつれ、最も重要度の高いスキルが変化すると説いた。そうすると、ほかの二つのスキルの重要度も変化する。

 この理論は管理職個人だけでなく、人事部として社員の強み・弱みを把握する際にも活用できる。研修を実施する際にも参考になる。

 管理職に求められる能力については、古典的なカッツ理論を礎として、さらに研究が進んでいる。ヘンリー・ミンツバーグは行動観察を行い、マネジャーは情報次元で、情報中枢、モニタリングなどコミュニケーションの役割を、また設計、分配などコントロールの役割も果たしていることに新たに着目。その役割を再定義した。

 環境変化に合わせ、管理職に求められる能力に対する理論もバージョンアップされている。

(週刊ダイヤモンド2017年8月5号「ロジカルシンキング&問題解決法」を基に再編集)