「共和党支持者は列を守り(fall in line)、民主党支持者は恋に落ちる(fall in love)」というのは米大統領選の党指名候補を選ぶ予備選についての格言だが、ほとんど迷信と言っていい。それがメディアで多用される理由はおそらく、共和党支持者は何も考えていないが、民主党支持者は理想に燃えるロマンチストで、精神的にはるかに上だと言わんがためだろう。2016年という明白な例外はあるものの、共和党では順当と目される人物が党の大統領候補に指名される傾向にあるのは事実だ。ただ民主党も党内の人気者を指名候補に選ぶことは多い。過去半世紀、民主党では既成勢力として明確な資質のある候補がいるときは、その候補がほぼ確実に指名を勝ち取ってきた。例外として2008年大統領選のヒラリー・クリントン氏を思い出す人もいるだろう。クリントン氏は確実視されていた指名を結局は勝ち取れなかった。
「守旧派」バイデン氏、大統領選で勝ち目あるか
民主党も共和党も今や既成勢力を拒否している
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