クリスティーヌ・ラガルド氏は国際通貨基金(IMF)専務理事として世界的に名を知られているかもしれないが、欧州中央銀行(ECB)総裁としては、ECBの政策に懐疑的な目を向けるドイツの理解を得ることが最初の大きな課題となりそうだ。ラガルド氏は正式承認を得られれば、低迷するユーロ圏経済を支えるためにECBが重要な政策決定を迫られる中で総裁に就任することになる。それはドイツ当局者が批判している巨額の債券買い入れプログラムの拡大または再開を意味する可能性がある。ECBにとって欧州最大の経済規模を持つドイツとの関係は重要だが、ECBがフランクフルトに本部を構え、ドイツ連邦銀行をモデルとしているにもかかわらず、両者の関係は時に緊張をはらむものだった。