自分の給料は高いのか。それとも安いのか――。仕事のやりがいはもちろん大事だが、年収ランキングは誰にとっても気になる話題である。就職や転職を考える際に、判断基準の一つとしない人はいないだろう。

 上場企業の場合、平均年収は公開されている。金額が記載されるのは、速報性重視の「決算短信」ではなく、内容がより詳しい「有価証券報告書」となる。

  上場企業で最も多い決算期は3月期だが、当該企業の有価証券報告書が出そろうのは6月末になる。今回は、直近の3月期決算も反映した最新版「年収が高い会社ランキング」を取り上げてみたい。単体の従業員数が100人以上の会社を対象とした。

年収トップ20を6グループに分類

 トップ20の内訳を眺めると、六つのグループに大別できる。「高収益メーカー」「M&A助言会社」「不動産」「総合商社」「テレビ局」「金融」だ。

 1位のキーエンス(年収2110万円)は検出・計測制御機器大手。猛烈な営業力で有名だ。3位の三菱ケミカルホールディングス(1738万円)、16位のファナック(1364万円)、19位の東京エレクトロン(1272万円)と共に、「高収益メーカー」のグループに属する。

 2位のGCA(2063万円)は、「M&A助言会社」。8位の日本M&Aセンター(1413万円)、10位のフロンティア・マネジメント(1398万円)も同業だ。

 4位のヒューリック(1636万円)は大手「不動産」会社。三井不動産(1263万円)も20位にランクインしている。不動産市況の高騰を追い風に、直近決算の業績はいずれも絶好調だった。