米フェイスブックの子ども向け通信アプリ「メッセンジャー・キッズ」に技術的な不具合があり、親が承認していない相手と交流できたことが判明した。同社のプライバシーとセキュリティーの保護慣行が一段と問われそうだ。2017年終盤に立ち上げられたメッセンジャー・キッズは6〜12歳の子ども向け。親が認めた相手とメッセージや動画をやり取りできる仕組みだ。フェイスブックはこの不具合については何も公表していない。だが広報担当者は、未承認の相手と交流してしまった多数の子どもの親に通知したことを認めた。この問題はハイテクニュースサイト「バージ(The Verge)」が初めて報じた。メッセンジャー・キッズを巡っては、子どもの利用者に有害だとしてフェイスブックに閉鎖を求める声がプライバシー保護団体などから上がっている。昨年は数グループが米連邦取引委員会(FTC)に対し、インターネット上の子どものプライバシーに関する連邦法に違反した疑いでフェイスブックを調査するよう求めた。1月には子どもを商業主義から保護する活動を展開している「CCFC」など15団体がフェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)に、メッセンジャー・キッズの打ち切りを要求する書簡を再び送付した。