三大財閥グループの今を大解剖する「三菱・三井・住友 財閥グループの真実」特集。最終回となる第9回は、創業家一族の財産に迫った。華やかなルーツを持つ三大財閥の創業家は莫大な富を抱え、一部は美術品や文献収集に費やしたが、それらは財団所蔵品に姿を変えていた。(週刊ダイヤモンド2019年7月20日号を基に再編集)
某テレビ局の鑑定番組で一般人から持ち込まれた同種の茶わんの真贋が話題になり、ますます注目を集める「曜変天目」(国宝、三菱系の静嘉堂)。他にも、「毛詩」(国宝、三菱系の東洋文庫)、「雪松図屏風」(国宝、三井文庫)、「秋野牧牛図」(国宝、住友系の泉屋博古館)──。
各財団は創業家一族から寄贈を受けた国宝、重要文化財など、まばゆいばかりのコレクションを数多く抱える。それらを美術館や博物館で一般公開したり、学術研究に寄与したりしている。
各財団の財務諸表を基に、ダイヤモンド編集部は直近1年間の数値に基づき、資産規模、コレクションの金銭的価値、事業規模、稼ぐ力、外部依存度の5項目をランキングにした。