北朝鮮は7月31日、再びミサイル発射実験に踏み切った。これについて、米国との協議を再開する前に、譲歩を引き出すため圧力をかけているとの見方が広がっている。経済制裁の緩和や、核兵器廃棄の要求を弱めさせる狙いがあるとみられる。だが、4月以降5回にわたり実施されている発射実験は、それ以外にも北朝鮮にとって実用的な利点がある。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は独立独歩の姿勢を掲げて国内の士気を高めながら、武器開発プログラムを引き続き前進させることができるからだ。北朝鮮国営メディアは1日、正恩氏が前日に新たな「大口径誘導多連装ロケットシステム」の発射実験を自ら率いたと報じた。報道によると、正恩氏は新型ロケットについて「格好の標的となる部隊にとって逃れようのない苦痛」だと述べた。