人工知能(AI)システムが新製品を生み出した場合、特許局はAIを発明者として認めるべきか。米欧と中東の特許当局を巻き込む訴訟で今、この問題が争点となっている。企業経営者や弁護士らは、古くからの特許制度の在り方を覆しかねない根本的な問いをこの事案が突きつけていると話す。訴訟には、AIの専門家、大学教授、そして過去2年にAIを発明者とする特許を2件申請した弁護士団が関わっている。しかし、一部の申請地の特許法では「自然人」または「個人」しか発明者として認めていない。問題の発明品は、ロボットハンド用に設計された容器のふたと緊急時に注目を集めるための閃光(せんこう)システムだ。訴訟に関わる一団によると、いずれも「DABUS」と呼ばれるAIシステムによって開発されたもので、DABUSはミズーリ州セントチャールズに拠点を置くイマジネーション・エンジンズの創業者で最高経営責任者(CEO)のスティーブン・セイラー氏が開発した。
AIの発明品、特許権は誰に?
人工知能が開発した2つの新製品、米欧・中東を巻き込む訴訟に
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