働き方改革法が実施され、部下の残業時間は減っているが、問題とならない管理職の残業が増えているケースも(写真はイメージです) Photo:PIXTA

働き方改革法が実施され、時間外労働や有給休暇の取得に関し、違反すると罰則規定が設けられるようになって、半年以上がたった。リクルートスタッフィングが中間管理職412人を対象に「働き方改革における管理職への影響と変化」に関する調査を行ったところ、罰則の対象とならない管理職の負担が増えている実態が見えてきた。4月以降、6割の中間管理職が「残業時間が変わらない」と回答し、部下の残業時間削減のために、自分の仕事量が増えていると答えた管理職が3割に上った。2010年より働き方変革コンサルティング・サービスを行っている内田洋行執行役員・知的生産性研究所 平山信彦所長に、今企業で起きている「働き方改革」の課題を聞いた。(ダイヤモンド編集部 小野寺暁子)

残業が問題になりにくい
管理職にしわ寄せ

――残業規制をめぐる現状はどのようになっているのでしょうか。

 残業が大きな問題になりにくい管理職がしわ寄せを受け、一般社員の残業を見かけ上減らせばいい、という安易で危険な解決策に陥っていることは容易に想像がつきますし、実際に起こっていることだと思います。

 さらに残業規制は、中間管理職にしわ寄せが行くだけではなく、働く人たちのエンゲージメントの源泉となるモチベーションを阻害する状況も引き起こしています。決して残業を肯定するつもりはないですが、「自分はここまで頑張ってやりたい」「この仕事はここまでの品質でやりたい」と思っている社員が、定時になったら帰らなければならない。