民主派の圧勝となった香港区議会(地方議会)選挙から一夜明けた25日、当選した候補者らはデモ隊と警察が激しく衝突した香港理工大学(PolyU)へと足を運び、現在も構内に立てこもっているデモ参加者への支援を表明した。数十人の当選者は、理工大学内に残るデモ隊に対する支援を要請。1月の正式就任を待たず、勝利によって得た新たな影響力を早速行使した。理工大学では先週、デモ隊と警察による激しい衝突が発生。投降を拒否した100人未満のデモ隊が中に取り残されている。元朗地区で当選した民主派の伍健偉氏は「われわれはただ1つの目標のためにここにいる。この兄弟や姉妹を助けることだ」と述べた。今回の選挙により、5カ月以上にわたって続く混乱収拾に向けた政治的解決を図るため、香港政府が反対派との対話に応じる可能性は高まった。デモ鎮圧を求めていた中国当局にとっては、香港市民から明確な「ノー」を突きつけられた格好で、民主派の地滑り的勝利に対処する必要がある。また、デモは市民に広く支持されていないとする香港および中国当局の主張は説得力を失った。