米ペンシルベニア州の南西部の一角で、10代の若者や若年成人の希少がん患者が増えていることから、同州当局がフラッキング(水圧破砕法)と病気の関連性について調査を開始した。調査のきっかけは、同州ワシントン郡および同郡周辺でユーイング肉腫の患者が次々に現れたこと。同郡は、米北東部の複数州にまたがる広大なマーセラス・シェール層でのガス井が州内で最も多い。州保健局は今年4月、これらのがん発生事例が、統計的に有意ながん症例群(がんクラスター)と認定するための十分な基準を満たしていないと判断した。しかし、患者家族や他の地域住民らが、州知事に調査を働きかけた。カート・ブラノックさんは3年前、10代の息子をユーイング肉腫で失った。「犯人を決めつけているわけではない」と話すブラノックさんは、地域には炭鉱や油井、化学工場、かつてウラン処理を行っていた施設もあると指摘。「これらすべてについて調べてほしい」としている。
希少がんの患者増加、シェール採掘と関係か
ペンシルベニア州の南西部の一角で、ユーイング肉腫の患者が増えている
有料会員限定
あなたにおすすめ