組織問題を扱うとき、管理職の重要性が高いためについつい部下から見た上司という点に焦点を当ててしまい、その観点からの問題指摘が多くなりがちだ。
たまには、上司の立場からの「部下の評価」について触れてみるのも参考になるのではないかと思う。
ここでいう評価とは、いわゆる人事考課や昇進昇格時の評価ではなく、もっと一般的な意味での一人の人間としての「主観的な評価」を指す。つまり、そもそも上司は部下を一人の人間としてどう見ているのか、ということだ。
仕事以前に
前提となる評価とは
ある人が人を「評価」するとき、根源に必ずあるのが以下の4つの視点であると考える。
(1)敵か味方か
(2)上か下か
(3)使えるか使えないか
(4)好きか嫌いか
建前をかなぐり捨てれば、このように身もふたもないことが抜き難く前提としてある。
もちろん建前としては(1)から(4)までについては見ないことになっているのだが、実際のところ、これらをベースにした上でスキルや実績が評価される二重構造になっている。では、4つの観点をもう少し詳しく見ていこう。