7月1日から、いよいよ日本でもレジ袋有料化が始まる。主要国で最も遅れた対応である。一方、あまり環境に優しいイメージがない中国では、実は12年も前からレジ袋を有料化している。しかし、中国のプラスチックごみ排出量は今も増え続けている。これは一体なぜなのだろうか。
日本のレジ袋問題
主要国で最も遅れた対応
今年7月1日からのレジ袋有料化に先駆けて、主要なスーパーマケットでは4月1日から先行してレジ袋の有料化が始まった。これまで日本では各企業ごとの判断での実施となっていたため、有料でのレジ袋提供は一部店舗に限られていたが、今後は日本でもレジ袋が一律有料となる。
レジ袋の有料化が、果たして本当に資源の削減やプラスチックごみの海洋流失防止など、環境負荷を減らすことに直結するのかは疑問の余地があるものの、レジ袋問題については、日本は世界の中では後進国であったことは事実だろう。
2019年末時点で、主要国でレジ袋が無料配布されていたのは、日本とタイくらいだったからだ。そのタイも今年1月1日からスーパーでは、レジ袋有料化を飛び越えて廃止されている。
一方、大気汚染等のイメージが強く、クリーン社会とは無縁な印象を持っている人が多いであろう中国では、実は、レジ袋の有料化は12年前の2008年から実施されている。
著者は、中国でレジ袋が有料化された瞬間を現地で迎える体験をし、その後の中国人消費者の動向を観察してきた。それが現状どうなっているかをお伝えしたい。