電気自動車(EV)メーカーのテスラとイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は金融市場の重力に逆らい続けることができる。ウォール街はそうした賭けに固執している。テスラの直近の決算は、ひとまずその自信を強めさせることになりそうだ。テスラが29日発表した1-3月期(第1四半期)決算には、明らかに好材料が含まれていた。売上高は約60億ドル(約6400億円)、納車台数は合計8万9000台弱に達し、アナリスト予想を上回った。温暖化ガスの排出枠(クレジット)を過去最高の3億5400万ドル相当売却したことも寄与し、1600万ドルの純利益も確保した。販売台数は10-12月期から19%減少したが、外出制限令で納車が滞ったことを踏まえれば、落ち込み幅は予想より小さかった。一方、2月に20億ドルの公募増資も実施したことから、3月末時点の手元資金は81億ドルとなった。テスラ株は決算発表後の時間外取引で上昇し、米株式市場で最もパフォーマンスの高い銘柄の一つとなっている。
猛スピードのテスラ、重力に逆らう株価
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