ルノー・日産・三菱自がオンライン会見
アライアンスを「収益力向上」のために再構築
ルノー・日産自動車・三菱自動車の3社国際連合は5月27日、パリ・東京・横浜を結んだオンライン会見を行った。アライアンスオペレーティングボードのジャンドミニク・スナール議長(ルノー会長)に日本から内田誠日産社長、益子修三菱自動車会長らが出席、会見に臨んだ。
3社連合のスナール議長は「これまでなかったコロナ危機に対応し、生産と販売活動を再開しているが、今こそ3社アライアンスを立て直し再構築する時だ。モビリティの世界は、急速に変化し競争も激化している。3社連合は、新たな枠組みで各社のコア、パートナーの強みを生かし、効率化を徹底して収益力と競争力向上を狙う」とこれまで拡大路線であった中期経営計画を転換。3社の分業徹底による効率化追求で、収益性を重視する方針を明らかにした。
3社連合の「新たな中期経営計画」というよりも、「アライアンス方針の変更」だった。この国際連合で“世界制覇”の野望を抱いたゴーン元会長時代の「量的拡大」から、「収益力向上」のための再構築であり、3社再結束の確認ということだろう。
それというのも、この3社連合は19年度業績(ルノーは19年暦年)でそろって最終損益が赤字転落したこと。それぞれの“お家の事情”はあるが、ゴーン時代の拡大路線の歪みがここへきて浮き彫りになってしまったのだ。