コロナ禍の経営者が不安を抱く社員に向けて語るべきこと
不安を抱く社員に、経営者は何を語るべきでしょうか Photo:PIXTA

コロナ禍の経営者は
社員に何を語るべきか

小宮一慶・小宮コンサルタンツ代表
小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い首都圏4都県(東京、神奈川、千葉、埼玉)と北海道に対して発令されていた緊急事態宣言が今月25日に解除され、停滞していた経済活動は少しずつですが動き始めました。しかし、すぐに以前の状態に戻れるわけではなく、例えば東京都は、感染拡大を防止しながら社会経済活動を維持していくためのロードマップに沿って休業要請などの緩和を段階的に進めていき、対象となる業種や施設の種類を徐々に広げていく方針を表明しています。

 そのため、しばらくの間はテレワークが続いたり、店舗が休業・時短営業したりすることがあると思います。こうした先が見通せない状況が続き、不安を抱える社員も少なくないでしょう。

 こうした中で、経営者が社員に対してまずやるべきことは、「これからも安心して働ける職場であること」を伝えることです。特に、若い社員は危機対応の経験も知識もなく、会社や自身の将来に対して強い不安を抱いているはずです。もちろん、ベテラン社員も例外ではありません。

 では、何をどう伝えるか。ポイントは、社員が不安に思っている事柄に対して、今動いていることや、経営者としての考えをできるだけ具体的に伝えていくことです。たとえば、緊急事態宣言が解除されたことを受けて会社はどのように事業活動を再開していくのか、今後予想される第2波、第3波にどう対応するのか、店舗などの休業が続いた場合の給与に対する補償をどうするのか、テレワークが続いている部署はいつから出社すればいいのか、どのような働き方や評価をするかというようなことです。

 当たり前のことと思われるかもしれないですが、テレワークが続いている職場では全社的な情報が共有されづらくなっていることもあります。経営者自身はアフターコロナに向けての対策に全力で動いているつもりでも、社員にはそれが伝わっていない可能性も十分あり得るのです。情報の「非対称性」が生じており、その分社員の不安は増大するのです。