投資家は割安株(いわゆる「バリュー株」)にこんな期待をする。いつの日か、最終的にはそれほど安値でなくなるはずだ。何十年にもわたり、長期的にみれば、概してこの考えは功を奏し、バリュー投資家は利益を上げてきた。その理由について昔はよく激論が交わされたものだ。新型コロナウイルスによる都市封鎖(ロックダウン)の間、バリュー株は見るも無残な状況だったが、ここ数週間でかなり値を戻した。この古い議論を掘り起こすには良いタイミングだ。ノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大のユージーン・ファーマ教授は、バリュー株がアウトパフォームするのはリスクが高いからであり、効率的な株式市場は長い目で見ると高いリスクに見返りを与えると主張した。また別の見方をすると、投資家の行動に答えがある。投資家は業績の悪い企業を必要以上に遠ざけるため、人為的に株価が下がる。勇気を出して購入する者は、確かに業績見込みは悪いが悲惨なほどではないと他人が気づいた時点で報酬が得られる。
米バリュー株が高騰、割安だけが理由ではない
今こそバリュー株を巡る古い議論を掘り起こしてみよう
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