人種差別を巡る抗議運動が米主要都市で続く中、活動家は歴代大統領をはじめとする著名人の像を標的にしている。これまで南北戦争時代の南部連合軍指導者をターゲットにしていた運動がエスカレートし、全米で歴史的な記念碑の価値や意味を見直す動きが広がっている。全米各地で、奴隷を保有していた、または少数派の抑圧に加わった歴史的人物の像や記念碑が活動家によって強制的に排除されている。オレゴン州ポートランドでは先週、初代大統領ジョージ・ワシントンと第3代大統領トーマス・ジェファーソンの像が活動家によって引き倒された。2人とも奴隷を所有していた。ワシントン州では22日、第7代大統領アンドリュー・ジャクソンの像が活動家に引き倒されそうになったが、警察に阻止された。ジャクソンの遺産は、多くの先住民族の強制排除を招いた「インディアン移住法」を提唱したとして批判されている。