レジ袋有料化7月1日からレジ袋は有料化されたが…(写真はイメージです) Photo:PIXTA

7月1日から始まったスーパーやコンビニなどでの「レジ袋の有料化」。プラスチックごみの海洋流出などの防止や国民の環境意識の高まりを目的としているようだが、実際は環境問題とは無関係であり、人々に「無用の負担」を強いるだけの誤った政策である。総務省の元官僚であり、総務省の外局の公害等調整委員会で公害・環境問題も担当した筆者が解説する。(室伏政策研究室代表、政策コンサルタント 室伏謙一)

7月から始まったレジ袋の有料化
日本のプラごみの再利用率は高い

 7月1日からプラスチック製の買い物袋、いわゆるレジ袋の有料化が始まった。一方で、海洋生分解性プラスチックの配合率が100%の買い物袋やバイオマスプラスチックの配合率が25%以上の買い物袋、さらに厚さが50マイクロメートル以上の買い物袋は対象外とされている。

 今回の有料化、経済産業省の説明資料によれば、その一番の背景はプラスチックごみの海洋流出問題であるとされている。そこでプラスチック製の買い物袋を有料化することで、「その袋が本当に必要か考えてもらうきっかけに」するとともに、「マイバッグの持参などの消費者のライフスタイルの変革を促し、過剰な使用を抑制」すること狙っているのだそうだ。