――筆者のウォルター・ラッセル・ミードは「グローバルビュー」欄担当コラムニスト ***  今年の難局を考えると、楽観主義には希少価値がある。だがジョー・バイデン前副大統領の外交政策上級顧問を務めるアントニー・ブリンケン氏との会談を終えた筆者はこう確信した。バイデン氏の選挙陣営は、昔ながらの民主党の戦略通りにやれば、国内外で成功を呼び込めると自信を持っているのだと。  この種の楽観主義、つまり懸命に努力し、原則を忠実に守れば、必ず結果が出るという信念は、アメリカンスピリット(米国人気質)を決定づける特徴だ。よりよい生活の実現を願う国家や文化を変容させるのは悲観主義ではない。