ライブや音楽フェスの
コロナ後のスタンダードとは?
――9月開催予定の音楽フェス「スーパーソニック」をリアルイベントとして開催することを表明しました。一方で、通常の屋内ライブを行うのはまだまだ時間がかかりそうでしょうか?
そうですね。新型コロナウイルスの感染拡大前のようなライブが再開できるまでにはまだまだ時間がかかると思います。
今年の3月に予定していたグリーンデイのライブがコロナの影響でキャンセルとなり、1年後の3月に幕張メッセであらためて実施することにしたのですが、すでにそれもソールドアウトになりました。しかし延期発表から数カ月たった今でもコロナ禍の状況は読めないままです。そうなると、来年の3月に果たしてライブを行えるのか、非常に懸念しているところです。
仮に「オーディエンスのキャパが70%までであれば可能」となった場合、エリアを拡大したりと、さまざまな対応が必要になります。そのほかのライブについても各会場と相談をしていますが、会場ごとに対応や条件は全然違いますね。「そもそもスタンディングはNG」ということを打ち出す会場も出てきています。
――「スーパーソニック」は屋根のない会場で開催予定ですが、そうなると今後、こうした会場の取り合いのようなことも起こるのでしょうか?
どうでしょうか……。屋根がない会場というのはなかなか少ないですからね。でもこの状況下では、これまで東京ドームに人気が集中していたのが、千葉マリンスタジアムに変わっていくとか、もしかしたら需要が伸びるかもしれませんね。そういう意味では、「うちは配信システムを備えています」というライブ配信のシステムの有無は強みになるかもしれません。
――コロナ後のライブや音楽フェスはどうなるのでしょうか?
音楽配信だけでマネタイズできるのは一部のアーティストだけです。コロナ後のライブや音楽フェスでは、「リアルライブも配信もどちらも行う」というケースがスタンダードになっていくと思います。ライブハウスやクラブもそうなっていくのではないでしょうか。
日本のアーティストはある意味、少し臆病なところがあり、これまでライブ配信でお金を取ろうという発想はあまりありませんでした。チケットにしても、一番前で見ようが、一番後ろで見ようが、日本のライブは昔からずっと同じ金額です。これが海外となると、例えばクイーンの公演のチケットは、見る位置によって5万~1万円の幅があるわけです。
これらはもちろんアーティスト側のみの事情ではありませんが、日本は平等であることに敏感なんですね。これはメリットでもあり、デメリットでもあります。今回のコロナ禍によって、そうした価値観に変化の兆しが見えてきたように感じています。
――ありがとうございました。
Key Visual by Hirokazu Mori(waonica)







