日本人なら誰もが知っているだろうドイツの作曲家、ベートーヴェン。今年は生誕250周年という節目の年でもある。特集『コロナで崩壊寸前!どうなる!?エンタメ』(全17回)の最終回では、地球上で愛され続ける彼の音楽の魅力や凄さとは何なのか、ビジネスパーソンの必須教養の一つであるクラシック音楽の歴史とともに探っていく。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)
クラシック音楽界の“革命家”
ベートーヴェンの凄みとは?
大のクラシック音楽好きだった漫画家の手塚治虫氏の遺作が、誰もが知るドイツの大作曲家、ベートーヴェンを主人公とした作品だったことはご存じだろうか。約30年前、手塚氏が病で亡くなったことを受け、連載中だった『ルードウィヒ・B』は、残念ながら絶筆となってしまった。
2020年は、そんなベートーヴェンの生誕250周年というメモリアルイヤーだ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、世界各地で予定されていた記念コンサートは中止が相次ぐ状況だが、その音楽が今なお絶大な人気を誇ることに変わりはない。
世界中で常に一、二を争う演奏回数を誇り、地球上で愛され続けるベートーヴェンの音楽の魅力とは何なのか。東京フィルハーモニー交響楽団の元広報渉外部長で『クラシック名曲全史』の著書がある、アーモンド代表取締役の松田亜有子氏に指南してもらった。
まず、作品の数々が今も演奏され続けるベートーヴェンについて、松田氏は「素晴らしい作曲家であったと同時に、クラシック音楽界に変革を起こした“革命家”でもあった」と強調する(次ページ参照)。