音楽フェス「サマーソニック」を主催する音楽プロモーター会社・クリエイティブマン代表の清水直樹氏
音楽フェス「サマーソニック」を主催する音楽プロモーター会社・クリエイティブマン代表の清水直樹氏 Photo by Teppei Hori

新型コロナウイルスの感染拡大により世界中の音楽フェスティバル(以下、音楽フェス)が軒並み中止を強いられた。当然、国内の音楽フェスも例外ではない。国内の音楽フェスのうち、「4大ロックフェス」とされる、「フジロックフェスティバル」「ロック・イン・ジャパン・フェスティバル」「ライジングサンロックフェスティバル」はすでに中止を発表(フジロックは「延期」と表現)。このまま全滅かと思われたが、残りのひとつ「サマーソニック」を主催する音楽プロモーター会社・クリエイティブマンが、「サマーソニック2020」をオンラインで開催することを決定。さらに9月には音楽フェス「スーパーソニック」をリアルイベントとして開催することを表明した。数万人規模が集まるリアルイベントはコロナ禍が始まって以降、世界初の開催となりそうだ。この発表から2時間後、クリエイティブマン代表の清水直樹氏にその経緯を直接聞いた。感染症対策や料金、アーティスト側の反応、批判への恐れ、コロナ後の音楽業界など多岐にわたり率直に語ってくれた。(聞き手/ダイヤモンド編集部編集委員 長谷川幸光)

コロナ禍で
100公演以上が中止に

――「サマーソニック2020 アーカイブフェスティバル」の開催はいつから考えていたのでしょうか。

 今年の3月末ですね。コロナの影響で世界中の音楽フェスやライブが中止となる中、音楽ファンに音楽を楽しんでもらうために何かできないかと思い、昨年の「サマーソニック2019」のライブ映像の一部をYouTubeのサマーソニック公式チャンネルで配信しました。すると、予想以上の反響があったのです。多くの人が音楽に飢えていたんですね。

 それまで私たちは「現場」を大切にしてきましたが、音楽フェスやライブというのは現場だけでなく、コンテンツとしてのパワーも強力であることをそのときあらためて感じました。

 当時はまだ、ここまでコロナとの戦いが長期になるとは思っていませんでした。3月~6月にかけて、主催するライブの100公演以上が中止となり、私たちのビジネスは大きな打撃を受けました。