前回から「スマート・ウーマン スマート・リーダー」というテーマで、IT業界やそれに関わる仕事をして活躍している女性たちに焦点を当てながら、彼女たちの仕事観などについて紹介しています。
佐々木かをりさんが代表を務めるイー・ウーマンが企画・運営する「第17回 国際女性ビジネス会議」に参加する機会がありました。いろいろと興味深い話を聞くとともに、意欲に満ち、向上心のある女性たちに囲まれながら、大きな刺激を受けました。今回の会議のテーマは「世界を動かす真のグローバル人材」。グローバル化と言われて久しいですが、その中で、ITが果たした役割はとても大きいものです。
ITがもたらした世界には女性の活躍の場が無限大にある。そんな可能性を大きく感じさせられた会議でした。
小さな賛同者を見つける
マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ副所長の石井裕さんと慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の古川享さんが講師を務めた「ITが動かし始めた世界・未来」というセッションでは、ITによってどんな変化がもたらされたのか、そしてその未来について話し合われました。
インタラクティブテレビやさまざまな携帯デバイスが出現する中で、未来はどうなるのか、誰にもわかりません。ただ、アメリカの計算機科学者で教育者のアラン・ケイは「未来や予測するのではなく、つくるもの」と言っています。ITによって技術革新が進み、一人の個人でも世の中をよくするのに寄与できるようになりました。
石井さんは「実は最新のOSには意味がない、Technologyが土台にあり、その上にApplication、何よりも大切なのはVision。なぜするのかというVisionがはるかに重要である」と話していました。
素晴らしいアイデアがあれば、数億円を出資してもらえるという時代は終わり、クラウド・ファンディングという考え方が広がりつつあります。それは、自分のアイデアに賛同する人たち(クラウド)に少しずつ出資してもらうというものです。アメリカではキックスターターというサイトが立ち上がり、自分のアイデアを投稿し、これを実現するために○○円のお金が必要ですと訴え、賛同をした人から出資してもらえるというビジネスもスタートしています。