コロナ禍をきっかけに
「積年の課題」を解決すること

「ゆで蛙」現象は鍋の水に入れられた蛙が火にかけられ、水がやがてお湯に変わっていくことに気づかず死んでしまうことを例えにした、変化に対応することの重要性を示した言葉である。

 かつてベストセラーだったビジネス書でもある『チーズはどこに消えた』は、毎日そこに行けば食べることができたチーズがある日、忽然と消えてしまったことを訝(いぶか)しがるネズミの話である。

 古今東西、ビジネスの世界では「環境の変化」に対応することの重要性について常に語られてきた。周囲に変化がなくても積極的に「自らが変わる必要性」を説く経営者も多い。

 残念ながら当面は「コロナ前の常態」にはならないし、企業の「コロナ前のマネジメント」が百点満点だったわけでない。

 要するに、「程度の差」こそあれ、少なくとも年単位でこの状況が常態化する気配が濃厚な今、「積年の企業課題」を棚卸し、解決するための議論を進めた方がよいということだ。

 そもそもコロナの状況で右往左往しながら、「元通り」を大義名分に検討課題を“なかったこと”にしてしまう議論を重ねるより、勇気をもって常に変化を続ける組織を仕組み、企業風土作りを進めることは、新型コロナの後先には関わらない重要なテーマだと考える。