どの地方紙が最も販売部数を減らしているのか――。地方紙41紙の5年間の販売部数減少率を調べ、ランキングしたところ、なんと過半数の減少率が10%超。中には25%超も減った地方紙もある。特集『地方エリートの没落 地銀・地方紙・百貨店』(全13回)の#6では、東西の地方紙の雄、西日本新聞と北海道新聞を襲う苦境をレポートする。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰)
5年間で26%減った九州の雄
地方局による吸収待望論も噴出
少子高齢化に活字離れ、地方経済の疲弊……。吹き荒れる強い逆風の中、地方紙は右肩下がりの部数減少にあえいでいる。ダイヤモンド編集部では、日本ABC協会にデータを提出している地方紙41紙の2015~20年の販売部数の減少率をランキングした。
詳細は後に譲るが、ランキングを俯瞰すると、過半数に相当する21紙で減少率10%以上という惨憺たる結果となった。41紙の合計では5年間で182万部超が消失した計算となっている。
そして、ぶっちぎりのワースト1位となったのは、17年に創刊140周年を迎え、かつて沖縄県を含む九州地方全県と山口県で新聞を発行していた五大ブロック紙の一角、西日本新聞(福岡県)だ。
次ページでは、地方紙「販売部数減少率」ランキングの結果をご覧いただくとともに、その中でも注目すべき東西の地方紙の雄、西日本新聞と北海道新聞を襲う苦境をレポートする。
「これまでに類を見ない異様な人事が立て続けに起きている」と関係者が語る西日本新聞では今、何が起きているのか?そして、北海道新聞で目下の関心事である本社移転計画の行方は?