超一流企業から内定多数の就活生が集う「有料サロン」の気になる中身トップ企業を目指す優秀な学生が集うサロンでは、何が行われているのだろうか Photo:PIXTA

コロナ禍やオンライン面接への切り替えなどの環境の激変をものともせず、超一流企業の内定を複数獲得するトップ就活生が集う会員制サロンがある。2020年6月に開設したばかりの「トプシューサロン」だ。ベータ版としてスモールリリースした21年卒の会員60人はほぼ全員が超一流企業に内定している。一体このサロンではどのようなことが行われているのだろうか。(ライター 奥田由意)

5大商社104人、金融103人
視聴者が続々内定を獲得

 三菱商事27人、三井物産23人、伊藤忠商事20人、三菱UFJ銀行35人、三井住友銀行32人、三菱地所5人、三井不動産6人、電通11人、博報堂8人、P&G5人、デロイト5人……。

 これは、トップ企業の内定獲得を目指す大学生に向けて、就活に役立つ情報をYouTubeで発信する『トップ就活チャンネル』を視聴する学生から届いた内定報告の一部だ。トップ就活チャンネルでは、トップ企業の現役社員や元社員が自らの経験を踏まえて、キャリア形成の考え方やWEB面接の必勝法など本当に必要で役立つ情報を厳選して配信している。それがトップ就活生たちを引きつけ、冒頭のような内定につながっている。

 2020年6月、トップ就活チャンネルを運営するユースフルが新たに立ち上げたのが会員制のサロン「トプシューサロン」だ。会員数は9月時点で600人を超えている。ユースフル副社長でトプシューサロン運営責任者の船越サスケ氏は、サロン開設の背景について「就活を取り巻く環境が大きく変化し、それに伴って学生の新たなニーズが顕在化している。それに対する答えがオンラインサロンだった」と説明する。ニーズは大きく3つあるという。

 1つ目は、就活情報の的確なスクリーニングだ。SNSの発達で、情報の取得はますます容易になっている。情報があふれているからこそ、いかに取捨選択するかが就活で差がつくポイントになる。

 2つ目は、アウトプットの場。インプットは誰にでもいくらでもできるが、エントリーシート(ES)を書く、面接練習をするなどのアウトプット能力を磨く環境は、対面接触の機会が減少していることもあり、圧倒的に不足している。

 3つ目はコミュニティー。学生は、就活仲間が見つからない、OB・OGにどうアクセスしていいか分からない、つながれないと悩んでいる。

 21年卒50人以上の学生へのインタビューを通してこうしたニーズを感じ取った船越氏は、これらの課題を一挙に解決する手段として、オンラインサロンを立ち上げたのだ。