謙虚で切り替えが早い
トップ就活生の共通点
サロンに集うトップ就活生たちには3つの共通点があると船越氏は言う。1つ目は、自分より優秀な人と仲間になり、その仲間と磨き合えること。2つ目は、謙虚で、自分の足りないところを素直に認め、アドバイスを受け入れることができること。失敗から学ぶことができるので、吸収が速く成長も速いのだ。3つ目は、メンタルコントロールができることだ。「就活は1年間のマラソン。途中で一喜一憂していては持たない。優秀な人は切り替えが早く、だめだったら、割り切って、なぜだめだったのかを冷静に分析した上で、さっさと次に向かっている」(船越氏)。
サロンの学生は、さぞや自慢できる学生時代のエピソードを持っているかと思いきや、船越氏は「スポーツで全国一位になったとか、そういうエピソードの強度はあまり重要ではない」と言い切る。「企業は、その学生が、ビジネスの現場で頑張れるかどうか、考え抜ける資質があるかどうかという『再現性』を見ている」からだ。
つまり企業は、その学生がどんなにすごいことをしたかではなく、小さな課題でも自分で問いを立て、仮説検証し、課題解決した経験、足りないところは仲間を集めてやれたかどうかという点を見ているのだ。「ビジネスシーンを具体的にイメージしながらエピソードに関連付けて話せるエピソードの“深さ”が重要」(船越氏)なのである。
では、自分の経験をビジネスシーンに関連付けて話せるようになるためにはどうすればいいのか。船越氏は長期のインターンシップへの参加を勧める。コロナ禍で景気が停滞する中、採用人数を絞る企業も出てくる。そうなると、企業は従来型の、採用してから伸びそうな学生を採る「ポテンシャル採用」から、「即戦力重視」へとかじを切ることが想定される。そこで長期インターンシップの経験というのは大きな武器になるだろう。
新型コロナウイルスの感染拡大で、22年卒の就活生は先行きへの不安を募らせているだろう。しかし船越氏はこうアドバイスする。
「自分で変えられるものと、変えられないものを明確に分けて考えること。今悩んでいる学生は、自分で変えられないことに対して悩んでしまっている。就活のオンライン化や大学に行けないことなどは、現状では変えられないルールであって、そこで悩んで時間を使うのはもったいない。
逆に、そこで気持ちを強く持ち、現在の状況をポジティブに捉えて楽しく就活することができれば、周りがネガティブになっている分、その学生の差別化要素につながる。努力量や行動量など、自分で変えられるものにしっかりフォーカスしてほしい」
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