中国が人民元のレートを決定する上で、一段と市場原理に委ねる方針を打ち出した。アナリストは通貨安誘導ではなく、元の国際的な地位を押し上げる狙いがあるとみている。中国人民銀行(中央銀行)傘下の中国外国為替取引システム(CFETS)は27日、日々公表している人民元の基準値(中間値)の設定に参加している国内銀行が、調整のために使っていた措置の利用を停止したと明らかにした。これにより、基準値設定における透明性および効率の改善に寄与するとしている。元の基準値は国内銀行が報告する前日終値を使って設定されるが、参加銀行は時に「逆周期因子(カウンターシクリカルファクター、CCF)」と呼ばれる措置を使って調整を加えることがあった。その結果、人民元の変動が抑制され、下落圧力が高まった際にも売りを弱める働きをしていた。