米マイクロソフトは、基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」に依存する体質からの脱却に向けて大きく前進してきた。だが、広く普及したこのOSは、今も同社の業績に良くも悪くも影響力を及ぼす力がある。27日遅くに発表された同社の第1四半期(7-9月期)決算では、実際にどちらの影響も明らかになった。クラウド事業は引き続き花形で、商用クラウドの売上高が前年比31%増の152億ドル(約1兆5800億円)となり、前四半期(4-6月期)から若干加速さえするなど、力強さを示した。ウィンドウズ事業の方はやや複雑だ。消費者のパソコン(PC)需要による売上高は大幅に増加し、ボリュームライセンスによる売上高も増加した。だが、企業のパソコン需要低迷が打撃となって、OEM版(プリインストール版)ウィンドウズProの売上高は前年比22%減少し、マイクロソフトが2015年に新たな事業区分で決算報告を開始して以来最大の落ち込みとなった。