菅義偉首相の発言を機に、地方銀行の再編が風雲急を告げている。独自の構想を進めるSBIは、次にどこの地銀に出資するのか。特集『超楽チン理解 決算書100本ノック』(全17回)の#15では、提携済みの島根銀行の業績を踏まえ、最新決算から分析した。(ダイヤモンド編集部 田上貴大)
地銀再編に異業種からの刺客
SBIが繰り出す地銀連合構想の成果
救世主かそれとも侵略者か――。昨年来、業績不振に陥った地方銀行に出資して経営支援に取り組むSBIホールディングス(HD)に対し、業界内での評判はいまだ真っ二つに分かれている。
当初、SBIHDの北尾吉孝社長が一連の支援計画のことを「第4のメガバンク構想」と銘打ち、地銀再編に異業種からの刺客が現れたと話題をさらった。さらに、菅義偉首相が地銀に対して「再編も一つの選択肢」と発言。菅氏と通じているとされる北尾氏にとって、追い風が吹いている。
では、SBIの地銀改革はどこまで成果を上げているのか。