ジョー・バイデン米次期大統領が国防長官にロイド・オースティン元陸軍大将を指名したことで、文民統制を巡る議論が再燃している。民主党は4年前にも同じ状況で人事案に反対した経緯があり、微妙な立場に置かれている。2016年に退役したオースティン氏の軍における実績については、多くの議員が高く評価している。だが、資格を満たしている民間出身の指導者ではなく、中東での経験が長い元司令官をバイデン氏がなぜ選んだのか、民主・共和両党の一部から驚きと疑問の声が上がっている。バイデン氏は8日、正式にオースティン氏の指名を発表し、「試練を経てきた真の兵士であり指導者」と称賛した。前日にこの人事方針が報道されたことですでに批判が出ていたが、バイデン氏は自身の選択は間違っていないと強調した。