税理士#2Photo by Kazutoshi Sumitomo

2001年の税理士法改正をきっかけに、業界内で最も早くから規模拡大にまい進し、業界最大手に上り詰めた辻・本郷税理士法人。だが最大手でさえ人材採用に苦労し、テクノロジーの進化に乗り遅れまいと環境変化にもがく現実がある。特集『税理士サバイバル』(全10回)の#2では、辻・本郷税理士法人を率いる徳田孝司理事長に話を聞いた。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

税理士法人を普通の会社に
辻・本郷の拡大路線は続く

――税理士業界で最大手の辻・本郷税理士法人は、他の税理士法人からもベンチマークされているようです。

 業界の市場規模は2兆円なんていわれていますが、うちは税理士法人の売り上げが約130億円ですから、シェアで言うと0.6%程度。目くそ鼻くそみたいな取るに足らない存在ですよ(笑)。

――税理士法人のほとんどは業績が非開示ですが、辻・本郷は130億円なのですね。それは税理士法人単体ですか。

 税理士法人単体です。グループ全体でビジネスコンサルティングなどを入れると170億円くらいです。

――辻・本郷は、業界に先駆けて規模拡大を志向し、地方の税理士事務所を次々と買収してきました。この方針は今も変わらないのでしょうか。