税理士サバイバル#3Illustration by Yuuki Nara

一口に税理士と言っても千差万別。おのおのに得意とする業界や税法がある。もはや税理士の資格を持っていれば食っていける時代ではなく、税理士からすれば得意分野・業界を掲げ、自身のキャラクターを定める必要性に迫られているのだ。特集『税理士サバイバル』(全10回)の#3では、さまざまなタイプの税理士を図鑑形式で紹介し、税理士の生態を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

税理士には得意分野がある
最新版「生態図鑑」を公開

 税理士バッジを持っていれば、法人税も相続税も海外税務も全て対応してくれると思っていないだろうか。一口に税理士と言っても千差万別。日本に税理士は約7万9000人いるが、それぞれに得意とする税目や業種・業界がある。

 これは税目が多種多様で税制改正も頻繁にあるため、税理士一人で全てを把握するのはそもそも無理だということもあるが、もはや税理士資格を取得すれば食っていける時代ではなくなっている。何か一つでも専門分野がなければ、生き残れなくなっているということが大きな理由だ。

 事務所人数別に1事業者所あたりの売上高を士業間で比較すると、税理士事務所は4番手。さらに税理士の総所得金額は、約半数が500万円以下だ。

 税目や業種・業界に特化する税理士が生まれる流れはここ10年で加速し、さまざまなタイプの税理士と税理士法人が誕生している。そこで、代表的なタイプと、具体的な税理士法人を紹介しよう。