「内部留保が企業を守る」
という考えは正しいか?
日本企業の内部留保が巨額すぎて問題だといわれてきた。
ところが、新型コロナウイルス感染による不況下では、「内部留保が企業を守った」と言われる。
「売り上げの減少に対して内部留保を取り崩して対応した。つまり、これまでは悪者視されていた内部留保という蓄えが、コロナ下では売り上げ減に対するバッファーとなって有効に働いた」というのだ。
そして、「今後も、売り上げの減少には、内部留保の取り崩しで対処できる」とか「内部留保を潤沢に保有している日本企業は、コロナ不況に対して欧米企業より抵抗力が強い」と言われることがある。
本当にそうだろうか?
政府は3日、緊急事態宣言の延長を決めたが、この問題はコロナ後も日本経済を考えるうえで重要だ。