コンサル新序列#8
Photo by Toshiaki Usami

2014年に設立されたKPMGコンサルティングは、四大系コンサルで後発かつ規模でも劣る。01年の米エンロン事件後に分離したコンサル部門を買い戻す選択肢もあったが、KPMGジャパンアドバイザリー統轄責任者の知野雅彦氏は「ゼロからつくり直す」道を選んだという。一体なぜか。特集『コンサル新序列』(全8回)の最終回は、小勢をもって大敵を討つ秘策について知野氏に聞いた。(ダイヤモンド編集部 重石岳史)

1000人の「小勢」をもって大敵を討つ
KPMGコンサル部隊が注力する戦略とは

――知野さんは公認会計士ですが、今はKPMGジャパンのアドバイザリー業務を統轄する立場です。どのような経緯で今の仕事をすることになったのでしょうか。

 最初は監査の仕事をしていたのですが、1993年からKPMG米国法人へ出向し、ロサンゼルスで金融機関に絡む不良債権処理のコンサルティングを始めました。帰国後、日本でも事業再生のビジネスを立ち上げることになり、2001年に設立したのがKPMG FASです。

 僕はこのKPMG FASの代表取締役を務め、20人で始めた会社が今は約600人。事業再生やM&Aが主な業務です。

 アドバイザリー業務のもう一つ、KPMGコンサルティングの設立は14年なのですが、実はそれ以前にもわれわれはコンサル会社を持っていました。しかし01年に米エンロン事件が起きて監査部門とコンサルを分離することになり、旧KPMGコンサルティングをベリングポイントとしてIPO(新規株式公開)した。

 その後、ベリングポイントが09年にチャプターイレブン(米連邦倒産法第11条)を申請したため、われわれも日本法人を買い戻すかどうか検討したのですが、買い戻さない判断をした。結局、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が買収し、旧KPMGコンサルティングは今のPwCコンサルティングになったわけです。

 なぜ、われわれが買い戻さない判断をしたのか。