物心ついた頃からの夢を諦め、人材業界へ
「自分のような人の力になりたい」

 同じく現在大学4年生の橋本祐里子さんも、航空業界で働くことを夢見ていた一人。物心ついたときから客室乗務員に憧れて、中学生の頃から英会話の塾に通うなど、準備を進めてきた。

 大学進学後は、エアラインスクールの短期コースにも通い、エントリーシートの添削をしてもらったり、立ち振る舞いを学んだりするなど、あとは選考に臨むだけという状態のときに、航空業界の採用の一時中断が決まった。

「緊急事態宣言が出て、いよいよ採用自体がなくなるかもしれないと思ってから、ホテルや旅行業界、アパレルなどの説明会に参加したが、説明会と選考が一緒になっているものを除いて、積極的に選考を受ける気にはなれなかった。とにかく落ち込んでいたが、就職はしたいと思っていたときに、友人の紹介で就活支援サービスを利用することにした」

 就職浪人も考えたという橋本さん。しかし、「ちゃんと働いて親に恩返ししたい」という気持ちと、キャリアコンサルタントから自分の知らないさまざまな業界があることを教えてもらったことで、心境が変わっていったという。

 そして橋本さんは最終的に、自身が利用した就活支援サービスを運営する企業であるリアステージで働くことを決めた。

「正直なところ、内定をいただいてから承諾するまでに2カ月もかかってしまった(苦笑)。それは、いざ航空業界を諦めるとなると、なかなか踏み切れなかったから。でも、私自身、夢がかなわなかったからとネガティブに働くのは嫌だった。もともと人と関わるのが好きだったし、担当のコンサルタントの方と話す中で、私のように夢がかなわなかった人にもポジティブに働いてもらう手伝いをしたいと思うようになってきた。これからは、自分の経験も強みにして、頑張っていきたい」