金曜日の午前7時30分ごろ、筆者はアマゾンの最新スマートディスプレー搭載スピーカー「Echo Show(エコーショー)10」にニュースを読み上げるよう頼んだ。ぼんやりした目でコーヒーメーカーに向かい、コーヒーをカップに注いだ。ようやくエコーショーの方に目を向けると、エコーショーもこちらを向いて目を合わせていた。筆者が歩いて元の位置に戻ると、スクリーンは再び向きを変えた。朝の光の中、端末に付いた豆ほどの大きさの動体検知カメラが、にらめっこを仕掛けてくるのが見えた。この勝負に筆者が勝ったことは一度もない。自動追跡技術を初めて経験した結果、畏怖と恐怖の両方を感じた。アマゾンの端末は今や私たちを見たり聞いたりするだけではなく、追いかけることもできる。車輪が付いているわけではなく、どちらかと言えば、飼い主がパントリーからペットフードを取り出すのをおとなしく座って見つめる飼い犬のようだ。