インドとパキスタンは25日発表した共同声明で、領有権を争うカシミール地方の国境地帯での紛争について、停戦で合意したと明らかにした。両国軍が対峙(たいじ)するカシミール地方の「実効支配線(停戦ライン)」での停戦で合意した。実効支配線は非公式の国境を形成しており、頻繁に銃撃戦が繰り返されている。両国はそれぞれカシミール地方の一部を保有するが、互いに全域の領有権を主張している。共同声明によると、両国の軍高官が直通回線を通じ「自由、率直、友好的な雰囲気」の中で会談した後、停戦は25日午前0時に発効したという。両国は2003年に公式な停戦を宣言したが、その後停戦違反が繰り返されていた。直近では2019年にインドがパキスタンの軍事訓練施設を爆撃、パキスタンがインド空軍機を撃墜し、戦争入り目前の状況にあった。