ガソリン車大国だったドイツを擁する欧州が、今ではEV第一主義に転換している。その背景には、「脱炭素を経済成長のドライバーにする」という欧州委員会の強い意向があったという。

 環境第一の政策を土台にして、EVシフトに後ろ向きだった自動車業界を説き伏せ、ゼロから電池産業を育成することに成功したのだ。政策誘導に巨額の補助金が動いたことは言うまでもない。いまだガソリン車技術に投資を傾ける日米に先行して電動化へ舵を切ることで、自動車産業のゲームチェンジを主導しているのだ。