車の破壊者#1
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米アップルはiPhoneによって携帯電話を根底から変えた。iPhoneの登場で淘汰された携帯電話メーカーはあまたある。そのアップルが今、自動車参入に向けてカウントダウン状態にあるという。そしてすでにアップルの自動車開発は、トヨタ自動車など既存の車メーカーを凌駕してしまっている。特集『アップル 車の破壊者』の#1では、台湾の有力経済メディア、「財訊」の特集を基に、アップルカーの開発の現状と軌跡を追った。(台湾「財訊」 林 宏達、翻訳・再編集=ダイヤモンド編集部副編集長 杉本りうこ)

テスラにとって最も手ごわい競争相手
「アップルカー」の全貌とは?

 電気自動車(EV)の世界最大手、米テスラの時価総額(4月1日時点で6351億ドル、約70兆円)は過去1年で7倍近くに膨張した。しかし今、テスラにとって最も手ごわい競争相手が、その姿を現そうとしている。米アップルである。

 アップルは自動運転車の開発を推進しており、2024年の生産開始を目指している――英ロイター通信は20年12月、こう報じた。この報道を受け、アップルの株価は2日間で6%上昇した一方、テスラ株は8%下落した。アップル自身は自動車計画について言明していないにもかかわらず、すでに「アップルカー」と広く呼ばれ、マーケットをさざめかせるホットトピックとなっている。

 アップルはいかにして自動車を造るのか?どういった技術に投資しているのか?「プロジェクト・タイタン」というコードネームで知られるアップルの自動車計画の全貌に、本誌(台湾「財訊」)は米国の裁判資料と技術特許資料などを基に迫った。