●「雑談」の機会を意識的に設ける
テレワーク実施後、実施前にはなかったストレスを感じている人も多数います。そして、そのストレスが解消できているかどうかは「雑談」のあり・なしが影響しています。職場の仲間と雑談する機会があった人のほうが、テレワークのストレスを解消できていると感じているのです。
これに気付いた企業では、オンラインミーティングの前後にあえて「雑談タイム」を設ける、あるいはオンラインでランチをとりながら雑談するなどの工夫をしています。
チャットツールを導入するだけでは不足。働く人は「心がこもったコミュニケーション」を求めています。それができる機会を積極的に作っていくことが大切です。
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「クラシゴト改革」にシフトできた企業は
人材の求心力が高まる
コロナ禍で、多くの人が自身のキャリアを見つめ直しました。
「自分にとっての幸せ」を求め、やりたいこと、大切にしたいことへ、生き方をシフトさせています。実際に、「地方にいながら都心で働く」「都心にいながら地方で働く」など、2拠点へ移行するケースも増えています。
「暮らし」を中心に仕事や働き方をリデザインする。私たちはこれを、「クラシゴト改革」と呼ぶことにしました。
これまでのような会社中心の「働き方改革」から、個々の暮らしを中心とする「クラシゴト改革」への移行が進んでいくと予想されます。その変化に向き合い、対応する企業こそが、人材の求心力を高めていけるでしょう。
(リクルート HR統括編集長 藤井 薫)