在宅勤務テレワーク先進企業は、どんな取り組みで差別化を図っているのでしょうか Photo:PIXTA

コロナ禍でテレワークが広まったことをきっかけに、「テレワークOK」の求人は7.73倍、応募数も4.59倍に急増している。今後、人材獲得競争に勝っていくためにテレワークは欠かせないが、テレワーク先進企業では、社員や求職者を引きつけるどのような制度を整えているのか。リクルートの藤井薫HR統括編集長が解説する。

「テレワークOK」の求人企業に
応募者が押し寄せる

「転職するなら、テレワークが認められている会社」

 リクルートキャリアが転職検討中・転職活動中の人たちを対象に実施したアンケートによると、コロナ禍以降、「仕事選び」の志向に変化が起きています。「仕事選びにおいて重視する項目」を尋ねたところ、「テレワークが認められている」ことを以前よりも重視する傾向が見られました。

株式会社リクルート コレカラ会議 第3回『クラシゴト改革』資料より株式会社リクルート コレカラ会議 第3回『クラシゴト改革』資料より
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 コロナ禍においてやむを得ず導入されたテレワークですが、体験した人の多くが「良い」「これからも続けたい」と考えているのです。

 この志向は、実際の転職市場にも表れています。

「リクナビNEXT」に掲載されている求人データでは、2021年1月時点での「在宅勤務OK」の求人数は前年2月に比べ、7.73倍へ増加。そして、「在宅勤務OK」の求人への応募数もこの1年で4.59倍に伸びているのです。

 つまり、採用市場では「テレワークができる会社」が選ばれるようになっている現実があります。今後、人材獲得競争に勝っていくためには、テレワーク制度の整備が重要課題となりそうです。