米アップルは何か新たに発表することがあるらしい。それは良いことだ。世界最大の時価総額である同社にとって、今年はニュースの真空状態をつくってはいけないことが分かっている。アップルは13日、新製品を発表するイベントを20日に開催すると発表。それを受け、同社の株価は13日の取引で2.4%上昇した。それまでは年初来で1%下落していた。巨大IT(情報技術)企業の中で際立って悪いパフォーマンスだ。13日の上昇分だけではまだ追いつけない。マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、グーグル親会社のアルファベットは年初来、平均16%上昇している。一方、アップルは1.3%の上昇にとどまっている。アップル株の最近の軟調さの一因は自然な調整にあると言える。2020年は81%高と急騰し、予想株価収益率(PER)は約33倍と過去最高となった。だがアップルには、新たな課題もある。5G対応のiPhone(アイフォーン)や他の製品ラインの大半をアップデートした最強の四半期に代わる何かを示さなければならない。投資家は、次は何があるのかと思いをめぐらせている。広くうわさされているアップルカーの登場はまだ何年も先とみられる。