手取り月収50万円の夫
妻には生活費8万円しか渡さず…

 会社役員のMさん(48歳)のご家庭は、専業主婦の妻(45歳)と小学5年生、小学3年生のお子さんの4人暮らしです。Mさんは手取り月収が50万円ほどありますが、妻に生活費として8万円を渡し、それ以外は自分で管理をするという夫婦別財布の家計管理をしています。

 生活費に8万円は少ないのではと思うのですが、Mさんとしては住宅ローンや生命保険料、水道光熱費など月1回程度の各種支払いは自分がしているし、「妻は浪費の傾向があるから」これでよいと考えているようです。

 Mさんが妻に浪費の傾向があると感じているのは、過去にクレジットカードの家族カードで5万円ほどの気になる請求があったから。妻に聞くと、子どもや妻のコート類を購入するのに必要だったとのこと。しかしMさんから見ると、当時使っていた物もそう傷んでいないように思えたため、浪費だと思ったそうです。そのときから、毎月10万円渡していた生活費を8万円に減らしました。

 それからというもの、ただでさえ不足がちだった生活費は完全に足りなくなり、妻は自分の独身時代からの貯金を取り崩し、生活費に充ててきたといいます。しかし、やがて貯金も底をつき、今度は自分名義のクレジットカードを作って生活費に充てるようになりました。

 支払いの当てがあるわけではありませんでしたが、夫に働きたいとも言いにくく、生活費をやりくりしていければ何とかなると、一時しのぎ的な考えで利用し始めたのです。

 妻は夫に何度か「8万円で暮らすのは難しい」ことを伝えてきましたが、多いとムダ使いをする、節約を意識しろと言われ、追加の生活費をもらうこともできません。一度クレジットカードを利用し始めると生活がずいぶん楽になったように感じ、借りては返すを繰り返す暮らしになっていきました。学校の集金があればキャッシングを利用することもありました。