先日まで、尖閣諸島問題に関する国際会議に参加するため、台湾を訪問していた。今は拠点とする米ボストン、ケンブリッジに戻って、本稿を執筆している。
本稿では、台湾で私が考えたこと、今後中国を含めた東アジアを研究し、発信していくうえで、台湾をどう捉えるか、というテーマで書こうと思っていたが、急遽方向転換したい。このテーマは次回に譲ることにする。
拠点を北京からボストンに移して2ヵ月が経ち、いろいろと思うことがある。Just in nowで考えていることを、日頃から私を応援してくださっている読者の皆さんに伝えたい。
22時間の移動を経て
台北から約13時間かけてサンフランシスコに着き、3時間のトランジットを経て、更に6時間かけてボストンへ。空の上では台湾で購入した中国語の本3冊を読破し、自分のなかで懸案になっていた5つの問題――1、ボストンにおけるネットワークの構築法、2、アメリカの民主主義を理解するための具体的アプローチ、3、向こう数年の出版計画、4、お正月に帰国するかしないか、5、10年後の自分のあるべき姿、に思考を巡らせ、整理した。
空港は最寄りの駅みたいなもの。空の移動は近所のコンビニに行くようなものだ。
ケンブリッジの自宅に着いたのは朝の7時。スーツを脱ぎ捨て、ランニングウエアに着替え、チャールズ河沿いに20キロ走を敢行。1キロ5分ペース、100分で走破した。シャワーを浴びて、牛乳をがぶ飲みし、そのまま大学へ出勤。
セミナー、講義。合間にハーバードの学生を取材し、議論する――。途中2時間、空き時間ができた。その間、英フィナンシャルタイムズ中国語版のコラムを書き上げる。
帰宅は夜の9時。疲れた体に鞭を打って、カレーを作り、口の中に放りこむ。もはや、シャワーを浴びる余力は残っておらず、そのままベッドに倒れこんだ。
ずっと、こういう感じの生活をしてきた。心身共に、疲れはそれなりにたまっていると感じている。