保険の裏 営業の闇#18

デジタル化や顧客ニーズの変化に対して、代理店はどうあるべきか。損保会社として代理店の経営サポートはするが、代理店経営者もしっかり考えてもらいたいと西澤敬二・損害保険ジャパン社長は話す。特集『保険の裏 営業の闇』(全21回)の#18では、その考えを聞いた。(ダイヤモンド編集部 片田江康男)

選ばれ続ける代理店とは?
損保会社は支援を続ける

――損害保険会社として、代理店網をより効率化することが求められていると思いますが、どのように捉えていますか。

 お客さまにとって何がベストかということを考えるべきだと思っています。お客さまに継続的に選ばれるかどうかが大事です。

 他社が行ったアンケート調査を見ると、インターネットで商品を購入するときは7~8割の人がネットで商品を比較・検討して、最後にはネット上でその商品を購入します。ただ損害保険については逆に、最終までネットで完結する方はあまりおらず、6~7割は最後の段階で専門家に相談したいという結果でした。消費者は保険については慎重になります。そう考えると、代理店の役割は極めて重要です。

 代理店からすれば、お客さまに選ばれ続けることが重要です。そのために何が必要かという視点が大事だと思います。もちろん損保会社としても支援はしますが、まず品質向上が重要で、そのための教育の仕組みづくりなどを、それぞれの代理店が考えていく必要があります。

 結局、選ばれ続ける代理店になることに尽きます。代理店の経営者として、どうすれば選ばれるかを考えてもらいたいと考えています。損保会社として、それを徹底的にサポートし、支援していきます。