コロナ禍で新契約が激減
代理店市場は競争が過熱
大手生命保険会社の2020年度上半期決算を、営業面と金利リスクの取り方の観点から分析してみよう。
まずは営業面。ポイントはなんと言っても新型コロナウイルス感染拡大による影響がどのように出ているかだ。
大手4社の上期の新契約年換算保険料の前年同期比を見ると、以下のようになる。
日本生命 :64.2%
第一生命 :40.7%
明治安田生命:81.5%
住友生命 :67.4%
*単体ベース
第一の落ち込みが目立つが、これは同社の営業職員による本格的な営業再開時期が、4社の中で最も遅い10月からだったことが影響している。一方、日生と明安、住友の3社は緊急事態宣言明けから徐々に営業を再開させている。
それでも、数字を見ると明安の回復ぶりに対して日生と住友は、それぞれ17.3、14.1ポイントもの開きがある。しかし、これをもって営業体制や営業力などに開きが出たということではなさそうだ。3カ月ごとの四半期ベースで見ると、3社はほぼ同じペースで回復していることが分かるからだ。