インフレがどの程度進めば、米連邦準備制度理事会(FRB)は超緩和策をやめ、引き締めについて検討し始めるのだろうか。それは消費者が受け入れるであろう水準をはるかに超えると市場は考えている。市場はおそらく正しい。インフレ率が来年初めには5%に達しても、政策が何ら変更されない可能性がある。FRBがインフレ率が再び低下すると予想し、投資家と労働者が信じる限り、行動に出るよう求められる圧力は受けない。危険なのは、インフレ高進の度合いが大きい場合、その信頼が揺らぐことだ。投資家は先週発表されたインフレ率の大幅な上昇に衝撃を受けた。エコノミストが重視する傾向にある、変動の大きな食品・エネルギーを除いたコアインフレ率は4月、前月比0.9%の上昇となった。年率換算では11%を超える(前年同月比では3%)。
短期インフレでもFRBに試練
インフレ率が一時的に5%を超えても利上げはないか
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